こちらのブログでは、私が診療の中で患者さんにお伝えすることが多い事柄について書いていきたいと思います。もちろん、すべての人に当てはまるとは限りませんのでご参考までにご覧ください。
うつ病で重要なのは休養することです。
しかし、ただ休んでいればそれでいいかというとそういうわけでもありません。
長く休みすぎると仕事や学校など以前の生活に戻るのが恐くなっていきます。
「うつ病が治ったら仕事(学校)に戻ろう。」と思うことの中にも落とし穴があります。
それは、「病気が治ったかどうか。」は、うつ病では自分ではっきりとわかりにくいのです。また、仕事(学校)に戻ることに不安が出てくるのは自然なことですが、その不安をうつ病のせいと勘違いしてしまうと、「いつまでたってもうつ病が治らない。」と感じます。だいたい休んだらほどほどのところでリハビリを始めることが大切で、「完璧」を目指さないことです。「完璧な治癒」を目指してしまうと普通の人にもよくあるような日常的な些細な症状などが気になり始め、仕事(学校)に戻ることへの不安も重なって、場合によっては余計な薬が増える結果にもなり状況がこじれていきます。
十分休養したのによくならない場合は、休養の仕方が不十分もしくは別の理由があるのかもしれません。また、仕事(学校)復帰への不安がある場合も自分の気持ちと向き合っていきましょう。